田尻盛果園・田尻洋士さん
たじりせいかえん・たじりひろしさん
曽祖父が植えた梨と思いを引き継ぎ,今日も美味しい果物を出荷します
-田尻盛果園を始められたのはいつ頃ですか?
始まりは,私の曽祖父が植えた梨。それまで,矢掛町の農業は米が中心だったようですが,より豊かな生活を求めて果樹を導入したようです。明治後期の頃です。そして,「田尻盛果園」としてスタートしたのが祖父の頃です。
-4代目の洋士さんは,いつから農家を継ごうと考えられたのですか?
小学校のころから漠然とは思っていましたが,はっきりと決めたのは高校生の時。そして,24歳で戻ってきました。
-普段は何人で作業されているのですか?
家族4人で作業しています。生産の中心は父(誠さん)と私。父は梨を中心に,私はイチゴと桃を中心に生産しています。
父誠さんと一緒に出荷の準備をする洋士さん

矢掛町ブランドに認定されているイチゴ(章姫)「やかげのかほり」
-主にどのような果物を作られているのですか?
梨,桃,イチゴです。現在は,梨の出荷を中心に行っています。
-仕事をするに当たって,一番のこだわりは?
品質に妥協しないこと。お客さんにより良いものを提供できるように努力しています。同じ木からできる梨でも,天候や日照時間,水の量によっても味が大きく左右されます。その表情を読みとって,管理しながら出荷しています。
-主な出荷先は?
主に個人販売を行っています。田尻盛果園にお越しくだされば,販売もできますよ。この他,天満屋さんなどの百貨店やJAさんの市場やスーパーでもお取扱いいただいています。町内では,JA宿場の青空市きらりや農産物直売所「トピア」でもお買い求めいただけます。
-矢掛町に来られたお客様にどのようなところを見てもらいたいですか?
「自然豊か」言葉で言うと簡単なことですが,四季それぞれの表情が見られる町です。鳥や草花,紅葉や大通寺のイチョウの葉,そして真夏の商店街も風情があって良いですよ。
-これから,矢掛町をどうしていきたいですか?
自然を守り,共存できる町。子供が外で遊べる町を守っていきたい。また,農業を通じて,もっともっと活気のある商店街にしていきたいです。毎月2回行っている朝市も,もっと盛り上げていきたいですね。
-最後に,田尻さんの夢を教えてください。
農家のみなさんも高齢で引退する方がこれから増えていくと思います。そんな方たちに協力していただきながら,空いた農地を活用して,大きな梨の産地化をしていきたいと思っています。生産するだけでなく,加工,販売や観光農園,農家レストランとしても営業していき,それによって雇用も生まれて,もっと矢掛が元気になっていけばなぁと思います。かなり壮大な夢ですが,今は家族や若い世代の農業後継者クラブのみんなと勉強しながら,少しずつその夢に向かって進んでいきたいと思っています。平成27年8月3日取材
基本情報
住所 |
〒714-1201 岡山県小田郡矢掛町矢掛906‐2 |
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電話番号 | 0866-83-0676 |
おすすめ情報
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やかげのかほり〔苺 章姫(あきひめ)〕矢掛町「田尻盛果園」の田尻洋士さんのいちご。ひとつひとつ丁寧に作られた果実は,上品な甘さと食べごたえある大きさが特徴です。
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